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基準価格
新規契約の初値や日々の清算値に使われる価格基準
Base Priceとは、ある取引や価格計算において基準となる価格のことです。最終的な取引価格を決める際に、ここを出発点として、品質、輸送、数量、タイミングなどに応じた調整が加えられます。日本語では「基準価格」や「原価計算上の価格」と訳されることがあります。
Base Priceは、特に以下のような場面で使われます。
一 販売価格や契約価格のフォーミュラにおいて、調整前の基準として
一 複数の品種や等級の価格を比較するときの基準として
一 プロジェクトの採算性を評価する際のコスト想定価格として
たとえば、鉄鉱石や銅などの取引では、ロンドンや中国の指標価格をBase Priceとし、そこからプレミアムやディスカウントを加えて最終価格を決めます。
商社の実務では、次のようなケースでBase Priceが登場します。
一 LME価格をBase Priceとし、そこに物流費や品質差を加えた「CIF価格」を提示する
一 石炭や天然ガスの契約において、ベンチマーク価格をBase Priceに設定し、月ごとに変動させる
一 プロジェクト評価時に、資源価格の想定値としてBase Priceを設定し、シナリオ分析を行う
このように、Base Priceは「価格の核」として位置づけられ、それに各種要素を加減することで、実際の交渉や戦略に反映されます。
Benchmark PriceやSpot Priceと混同されやすいですが、Base Priceはより「社内的な計算や交渉の基準」として使われることが多く、公式な相場指標とは限りません。
Benchmark Price
市場全体で広く共有されている標準価格。第三者が発表する客観的な指標。
Base Price
自社内や契約交渉のために定められる基準価格。独自設定も多い。
Spot Price
その時点での市場実勢価格。需給バランスやタイミングに大きく左右される。
Base Priceは「基準に過ぎない」ため、実際の取引価格とは異なることが多く、常に周囲の変動要因を加味して見直す必要があります。また、取引先との交渉では、どのBase Priceを用いるかで話の前提が大きく変わることもあります。
関連用語はありません
参考文献はありません