Bracket Order

### 概要 ブラケット注文（Bracket Order）とは、新規の成行または指値注文（エントリー注文）と同時に、その注文約定後に有効となる利益確定の指値注文と損切りの逆指値注文をセットで発注する注文方法です。この二つの決済注文は通常OCO（One Cancels the Other）の関係にあります。 ### 仕組み 1. エントリー注文と、利益確定価格・損切り価格を設定して発注します。 2. エントリー注文が約定すると、利益確定注文と損切り注文が有効になります。 3. 価格がどちらかの水準に達して約定すると、もう一方の注文は自動的にキャンセルされ、ポジションが決済されます。 「ブラケット」はエントリー価格を利益確定・損切り価格で「挟む」形に由来します。 ### 利用目的 - **リスク管理の自動化:** ポジション成立と同時に損切り注文が設定され、損失拡大リスクを限定できます。 - **利益確定の自動化:** 目標利益水準での自動決済により、利益確定のタイミングを逃すことを防ぎます。 - **感情的な取引の抑制:** 事前にルールを決めて発注するため、計画的な取引を実行しやすくなります。 ### 注意点 - 提供している証券会社やツールが限られる場合があります。 - ストップロス注文は市場急変時にスリッページが発生する可能性があります。 ブラケット注文は、特に短期取引において、リスク管理と利益確定をシステム的に行いたい場合に利用されます。