Broker

### ブローカー（Broker） ### 概要 ブローカーとは、**売り手と買い手のあいだに立って取引を仲介する人や会社のこと**です。取引そのものをするのではなく、あくまで「つなぐ」のが仕事です。金融、保険、不動産、エネルギー、穀物など、さまざまな業界に存在します。 ブローカーは取引の相手先を見つけたり、価格や条件の調整を手伝ったりし、手数料（ブローカレッジ）を受け取ります。 ### 商社・コモディティ取引におけるブローカー 資源・エネルギー・農産品などの分野では、**商社や実需家、トレーダーのあいだでブローカーが頻繁に使われます**。たとえば： - 原油やLNGのスポット取引で、買い手と売り手をつなぐ - 鉄鉱石や石炭のマーケットで、相場観やオファー情報を提供 - 船舶のチャーター（傭船）で、船会社と荷主を仲介するシッピングブローカー 特に現物取引では、相手の信用力、取引履歴、市況情報の網羅性が重視されるため、ブローカーのネットワークが重要な役割を果たします。 ### 主な役割 - 売り手と買い手のマッチング - 条件や価格の調整・助言 - 市場の相場情報やトレンドの提供 - 取引に関する基本的な書類や連絡の仲介 - 必要に応じて契約締結までサポート ### ブローカーとトレーダーの違い - ブローカー：あくまで仲介役。自分では売買しない - トレーダー：自社で在庫を持ち、値動きを見て売買する 商社の場合、自社でポジションを持つトレーディング部門と、ブローカーから情報を得て判断する仕組みが併存していることが多いです。 ### 利用のメリットと注意点 - 市場の流動性が低いとき、ブローカー経由でしか相手が見つからない場合がある - 相場の動きが早いとき、複数のブローカーから同時に見積もりを取るのが一般的 - 利用頻度が高いと、逆に情報が流出したり、過度な依存になることもあるため注意が必要 ### 関連用語 - ブローカレッジ（手数料） - マーケットメイカー - アービトラージ - シッピングブローカー - OTC取引（相対取引）