Discounted Cash Flow

### 概要 割引キャッシュフロー法（Discounted Cash Flow method, DCF法）は、企業価値、事業価値、あるいは特定の資産の価値を評価するための主要な手法の一つです。その資産や事業が将来生み出すと予測される一連のキャッシュフローを、リスクなどを反映した適切な割引率で現在価値に割り戻し、それらを合計することで価値を算出します。 ### 計算の考え方 「時間価値」に基づき、将来のキャッシュフローを現在価値に割り引きます。 価値 = Σ [ 各期の予測キャッシュフロー / (1 + 割引率)^期数 ] ### 主要な要素 - **将来キャッシュフロー予測:** 事業計画などに基づき予測します。精度が結果を左右します。 - **割引率:** 将来キャッシュフローのリスクを反映する利率。WACCなどが用いられます。 - **永続価値（Terminal Value）:** 予測期間終了後のキャッシュフロー価値。 ### 利用場面 - **企業価値評価:** M&A、IPO、投資判断など。 - **事業評価:** 新規事業の採算性評価など。 - **不動産・プロジェクト評価:** 収益に基づく価値評価。 ### 注意点 - 予測や割引率の設定に主観が入りやすく、仮定によって評価額が大きく変動します。 - 複雑な計算と多くの仮定が必要です。