LBMA Responsible Gold Guidance

### 概要 LBMA責任ある金に関するガイダンス（LBMA Responsible Gold Guidance, RGG）は、ロンドン地金市場協会（LBMA）が、LBMAの適格金リスト（Good Delivery List）に登録されている金地金の精錬業者に対して遵守を求めている、責任ある金のサプライチェーン管理に関する基準・指針です。 ### 目的 金のサプライチェーンにおいて、以下のような深刻な人権侵害や不正行為に関与するリスクを排除・軽減することを目的としています。 - 紛争への資金供与 - マネーロンダリング - テロ資金供与 - 人権侵害（児童労働、強制労働など） - 汚職、脱税 - 環境破壊 これは、OECDの「紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデュー・ディリジェンス・ガイダンス」に基づいています。 ### 主な要求事項 適格精錬業者は、5つのステップからなるデュー・ディリジェンスプロセスを構築・実施し、第三者監査を受ける必要があります。 1. 強固な管理システムの構築 2. サプライチェーンにおけるリスク特定と評価 3. リスクへの対応戦略策定と実施 4. 第三者監査の実施 5. 年次報告書の公表 ### 市場における意味 LBMAのGood Deliveryブランドは国際的な金市場で最も信頼されるブランドの一つです。このガイダンス遵守は適格精錬業者の必須条件であり、ロンドン市場で流通する金の信頼性と健全性を維持するための仕組みです。投資家や宝飾品業界にとっても、責任ある調達の保証となります。