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ロンドン金属取引所
ロンドン金属取引所(LME)は、イギリスのロンドンにある世界有数の金属先物取引所です。アルミニウム、銅、鉛、ニッケル、錫、亜鉛、金、銀、コバルト、モリブデンなどの非鉄金属および貴金属の先物取引が行われています。
LMEとは、「London Metal Exchange(ロンドン金属取引所)」の略で、世界最大の非鉄金属の先物取引市場です。イギリス・ロンドンに本拠を構え、銅、アルミニウム、ニッケル、鉛、亜鉛、スズなどの**グローバルな指標価格(ベンチマーク)**を提供しています。
これらの金属を扱う企業、商社、投資家が、価格変動リスクのヘッジや価格発見のために日常的に利用しています。
商社はLMEを以下のような場面で活用します。
たとえば、銅を取引する商社は、LMEの3か月先価格を基準にして、アジア地域での輸送費や品質差を加えて価格を設定します。
LMEでは、毎営業日に「公式価格(Official Price)」や「終値(Closing Price)」が発表されます。これらは主に以下のような取引で使われます。
なかでも「3M(3 Months)」は最も流動性が高く、多くの実需取引で指標として用いられます。
商社などが実際に現物を取引する際、LME価格はあくまで「ベース価格」です。ここに次のような要素が加減されて現物価格になります。
項目 | 内容例 |
---|---|
LME 3M価格 | たとえば 銅の3ヶ月先価格:8,500ドル/トン |
プレミアム(Premium) | 地域、物流、信用、グレード差による上乗せ(例:+150ドル) |
品質調整(Quality Adj.) | LMEグレード未満・以上の差による調整 |
デリバリー条件 | CIF・FOB・DDPなどの貿易条件での差額 |
通貨と為替レート | ドル建て価格を円換算する際の為替レート |
→ 実際の買値:8650ドル × 140円 ≒ 1,211,000円/トン |
LME取引は先物中心ですが、現物の受渡しも可能です。ただし、LME指定倉庫での引渡しに限られ、手続きや輸送コストを考えると、商社などが実際に現物を引き取るのはまれです。実需家は主に価格の基準としてLMEを使い、現物は別ルートで調達するのが一般的です。
LME