RCEP (Regional Comprehensive Economic Partnership)

### 概要 東アジア地域包括的経済連携（RCEP、アールセップ）は、ASEAN加盟10カ国と、そのFTAパートナー国である日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの計15カ国が参加する広域経済連携協定（メガFTA）です。2020年11月に署名、2022年1月1日に発効しました（各国の批准状況による）。 ### 目的と範囲 RCEPは、世界のGDP、貿易総額、人口の約3割を占める巨大な経済圏を形成し、以下の分野におけるルール確立と貿易・投資の自由化・円滑化を目的としています。 - 物品貿易（関税撤廃・削減、手続き簡素化） - 原産地規則（統一的原産地規則導入） - サービス貿易（市場アクセス改善） - 投資（自由化、促進、保護） - 知的財産（保護と執行） - 電子商取引（円滑化と消費者保護） - その他（SPS、TBT、紛争解決など） ### 特徴 - **規模の大きさ:** 世界最大の自由貿易圏の一つです。 - **日中韓の初のFTA:** RCEPを通じて、日中韓間で初めて経済連携協定が締結されました。 - **原産地規則の統一:** 企業がFTAを利用しやすくすることを目指しています。 ### 意義と影響 アジア太平洋地域のサプライチェーン強化や地域経済統合の深化が期待されています。参加国間の貿易・投資活性化や新たなビジネス機会創出が見込まれますが、自由化水準については様々な評価があります。