Reinsurance

### 概要 再保険（Reinsurance）とは、保険会社（元受保険会社）が自身で引き受けた保険契約から生じるリスク（巨大災害による多額の保険金支払いなど）の一部または全部を、他の保険会社（再保険会社）に、保険料（再保険料）を支払って引き受けてもらう（転嫁する）仕組みです。いわば「保険会社が加入する保険」と言えます。 ### 目的と機能 - **リスク分散・安定化:** 個々の保険会社が単独では引き受けきれない巨大なリスクを、再保険を通じて市場全体に分散させ、経営の安定化を図ります。 - **引受能力の拡大:** 再保険を利用することで、元受保険会社は自身のリスク許容量を超えた規模の保険契約を引き受けることが可能になります。 - **収益変動の平準化:** 特定の年に巨額の保険金支払いが発生した場合でも、再保険金を受け取ることで収益変動を抑えます。 - **専門知識の活用:** 再保険会社が持つ高度なリスク評価やプライシングの専門知識を活用できます。 ### 主な契約形態 個別の契約ごとに行う「任意再保険」と、包括的に行う「特約再保険」があります。また、リスク分担方法により「比例再保険」と「非比例再保険」に大別されます。 再保険は、保険システム全体の安定性と機能を支える上で不可欠な仕組みです。