S&P/TSX Composite

### S&P/TSX Composite（S&Pトロント総合指数） ### 概要 S&P/TSX Compositeは、カナダのトロント証券取引所に上場する主要企業を対象とした株価指数です。カナダ株式市場の代表的な指標であり、経済全体の動向をつかむ基準として使われます。エネルギー、金融、鉱業など、カナダ経済の主力産業の動きが色濃く反映されることが特徴です。 ### 歴史と背景 この指数は、1977年にS&P（スタンダード・アンド・プアーズ）社によって構成・管理されるようになり、現在ではS&P Dow Jones Indicesが提供しています。もともとはトロント証券取引所の代表指数として使われてきたもので、S&Pによる管理により国際的な透明性や信頼性が高まりました。 ### 構成と仕組み - 対象銘柄：約230社前後（時期により変動） - 選定基準：時価総額、流動性、業種バランスなど - 指数方式：時価総額加重平均型 - 見直し：四半期ごとに構成銘柄を調整 カナダ経済に根ざした企業が多く、特にエネルギー、資源、金融の比重が高いのが特徴です。 ### 主な構成銘柄の例（2024年時点） | 企業名 | 業種 | |----------------|----------------| | Royal Bank of Canada | 金融 | | Enbridge | エネルギー | | Canadian National Railway | 運輸 | | Shopify | テクノロジー | | Barrick Gold | 鉱業・金採掘 | ### 活用シーン - カナダ市場全体の動向を把握するための基準指標として使われます - 投資信託やETFなど、カナダ株式に連動する商品で広く参照されています - 世界の資源関連市場やエネルギー関連投資を考えるうえでも注目されます ### 注意点 - 資源やエネルギー関連銘柄の比率が高いため、国際商品市況（石油、金属など）の影響を強く受けます - 米国市場との相関が比較的高い一方で、構成業種に偏りがあるため、分散投資の際には注意が必要です