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Basis Risk
Basis Risk
ベーシスリスク
リスク分類
現物価格と先物価格の差が変動することで、ヘッジが完全に機能しなくなるリスク。
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### 概要 Basis Riskは、先物などを使ってリスクを回避しようとした際に、現物価格と先物価格の差(ベーシス)が変動することで、思った通りにヘッジ効果が得られなくなるリスクです。特に商品取引では、納品場所や商品の等級、取引期限などが先物と完全には一致しない場合に発生しやすく、リスク評価や戦略設計の際に注意が必要です。 --- ### どのようなリスクか ベーシスリスクとは、現物の価格と先物の価格の差が、ヘッジ期間中に予想外に変動することで、ヘッジが不完全になり損失が発生する可能性があるリスクです。これは「Basis(ベーシス)」と呼ばれる価格差が不安定なことから生じます。 --- ### 背景と発生の理由 ベーシスは「現物価格 − 先物価格」で計算されます。本来、ヘッジが完全に機能するためには、現物と先物が価格や性質において一致している必要があります。しかし実際には、現物と先物の間にはさまざまな違いがあります。 たとえば、実際に保有している銅がロンドン金属取引所(LME)における取引規格とは異なる品質であったり、納品場所が違うために輸送コストが加味されることがあります。また、商品価格には市場の需給バランスや在庫状況、金利の水準も影響し、それらが先物価格と現物価格のズレを引き起こします。さらに、取引の期限や実際の受け渡し条件が異なると、価格の基準点そのものが変わるため、ヘッジがズレてしまいます。 --- ### 利用シーン・具体例 商社が原油を一定量仕入れて販売する契約を結ぶ際、価格変動を避けるために先物でヘッジをかけることがあります。たとえば、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されるWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油)や、ロンドンのICE(インターコンチネンタル取引所)で取引されるBrent(ブレント北海原油)の先物を使うケースです。しかし、商社が実際に取引している原油の種類や納品場所がこれらの先物と異なる場合、両者の価格差が変動して思ったようなヘッジ効果が得られないことがあります。これがベーシスリスクです。 --- ### 類似語との違い - マーケットリスク:全体の価格変動に関するリスクで、ベーシスリスクはその一部にあたります。 - クロスヘッジリスク:関連性のある別商品の先物を使って代替的にヘッジする際に生じるリスクです。ベーシスリスクと似ていますが、対象となる商品が異なる点が特徴です。 --- ### 注意点・誤解されやすい点 完全なヘッジが可能だと思い込み、ベーシスの変動を無視すると損失が生じる可能性があります。現物と先物の条件が異なる限り、ベーシスがゼロに収束するとは限らず、想定外の価格変動につながることがあります。そのため、ベーシスの変動要因を把握し、常にモニタリングすることが必要です。
関連用語
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参考文献
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