Correlation

### 概要 相関（Correlation）とは、二つの確率変数やデータ系列の間に、一方が変化したときに他方もそれに伴って変化する傾向（直線的な関連性）がどの程度あるかを示す統計的な関係性です。通常、相関係数（Correlation Coefficient）という指標でその強さと方向が測られます。 ### 相関係数 - **範囲:** -1から+1までの値を取ります。 - **+1に近い値:** 強い正の相関。一方が増加すると他方も増加する傾向が強いです。 - **-1に近い値:** 強い負の相関。一方が増加すると他方は減少する傾向が強いです。 - **0に近い値:** ほとんど相関がない（無相関）。一方の動きから他方の動きを予測するのが難しいです。 ### 応用 - **ポートフォリオ分散:** 相関が低い（または負の）資産を組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスクを低減させる効果が期待できます。 - **ペアトレード/スプレッド取引:** 相関の高い資産間の価格差（スプレッド）の変動を取引する戦略の基礎となります。 - **リスク管理:** ある資産価格の変動が他の資産やリスク要因にどの程度影響を与えるかを評価するために利用されます。 ### 注意点 - **相関関係は因果関係ではない:** 相関が高くても、一方が他方の原因であるとは限りません。 - **非線形関係は捉えられない:** 相関係数は直線的な関係性しか測れません。 - **期間依存性:** 相関関係は分析する期間によって変化することがあります。