Greeks

### 概要 Greeksとは、オプション取引における価格の変動要因に対する感応度を数値で表した指標群のことです。原資産価格の変動、ボラティリティ、時間経過、金利の変化などに応じて、オプション価格がどのように動くかを計測する目的で用いられます。 ### 主な種類 - デルタ（Δ）：原資産価格の変動に対するオプション価格の変化幅 - ガンマ（Γ）：デルタの変動率 - セータ（Θ）：時間の経過による価格の減少（時間価値） - ベガ（V）：ボラティリティの変動による価格の変化 - ロー（ρ）：金利変化による価格の感応度 ### コモディティの事例 たとえば商社がニッケルの価格変動に備えてコールオプションを購入した場合、デルタで価格変動に対する利益の大きさを把握し、ベガで価格の不安定さが与える影響を管理します。ヘッジの有効性やリスクの偏りを判断するためには、複数のGreeksを組み合わせて分析することが必要です。 ### 実務での活用 Greeksはトレーダーがポジションを調整する際の基本的な指標であり、ポートフォリオの感応度を日々モニタリングするための重要なツールです。また、アルゴリズム取引や自動ヘッジ戦略の中核としても使われています。 ### 注意点 - Greeksは一定ではなく、市場状況や原資産価格に応じて常に変化します - ひとつの指標だけでリスクを把握するのではなく、複数を組み合わせて総合的に判断する必要があります