Risk-Adjusted Return

### 概要 リスク調整後リターン（Risk-Adjusted Return）は、投資やポートフォリオのパフォーマンスを評価する際に、単にリターンの絶対額だけでなく、そのリターンを達成するためにどの程度のリスクを取ったかを考慮に入れて調整した指標の総称です。リスクに見合った効率的なリターンが得られているかを判断するために用いられます。 ### 必要性 リターンが高い投資が必ずしも優れているとは限りません。高いリスクを取った結果かもしれません。リスク調整後リターンを用いることで、リスク水準が異なる投資対象同士のパフォーマンスを比較することが可能になります。 ### 代表的な指標 - **シャープレシオ (Sharpe Ratio):** 超過リターン / 標準偏差（トータルリスク）。 - **ソルティノレシオ (Sortino Ratio):** 超過リターン / 下方リスク。 - **インフォメーションレシオ (Information Ratio):** 対ベンチマーク超過リターン / トラッキングエラー。 - **トレーナーレシオ (Treynor Ratio):** 超過リターン / ベータ（システマティックリスク）。 ### 利用場面 - **ファンドパフォーマンス評価:** 投資信託やヘッジファンドなどの運用成績比較。 - **投資戦略評価:** 異なる投資戦略のリスク・リターン効率評価。 - **ポートフォリオ管理:** ポートフォリオ全体のリスク調整後リターンの最大化。 どの指標を用いるかは、評価の目的や対象とするリスクの種類によって選択されます。