読み込み中...
ティックは、先物取引における最小価格変動幅のことで、価格が動く最小単位を表します。商品ごとに異なる値が設定され、日経225先物なら10円、原油先物なら0.01ドルなどと決められています。取引の損益計算や注文価格の設定において基本となる単位で、市場の流動性や取引効率に大きく影響する要素です。
ティック(Tick)は、先物取引やオプション取引において、価格が変動する際の最小単位を指します。「呼値単位」や「最小変動幅」とも呼ばれ、取引所が各商品について定めています。
たとえば、日経225先物(ラージ)のティックは10円です。つまり、19,990円の次は20,000円となり、19,995円という価格では取引できません。このように、ティックは価格の刻み幅を規定し、市場の秩序ある価格形成を支えています。
ティックバリューは、1ティック動いた時の損益額を表します。
計算式:ティックバリュー = ティックサイズ × 取引単位
例:日経225先物(ラージ)
トレーダーは、ティック数で損益を把握します。「10ティック取れた」「5ティックの損切り」といった表現が使われ、瞬時に金額換算できます。
指値注文を出す際は、ティック単位で価格を指定します。成行注文でも、約定価格はティック単位となります。
ストップロス(損切り)の設定も、エントリー価格から何ティック離れた位置に置くかで決定します。多くのトレーダーは、リスク- リワード比をティック数で管理しています。
ティックサイズの設定は、市場の流動性に大きく影響します。ティックが小さすぎると、価格が細分化されて流動性が分散し、約定しにくくなります。逆に大きすぎると、売買スプレッドが拡大し、取引コストが増加します。
取引所は、適切な流動性を維持するため、定期的にティックサイズを見直しています。取引量や価格水準の変化に応じて、最適なティックサイズを設定することが重要です。
ティックの存在により、価格形成が整然と行われます。すべての参加者が同じ価格単位で取引するため、公平で透明性の高い市場が実現されます。
また、ティック単位での価格設定により、注文の集約が促進されます。これにより、市場の深さ(デプス)が増し、大口注文でも価格への影響を最小限に抑えることができます。
ティックサイズは商品によって異なるため、取引前に必ず確認が必要です。特に、同じ原資産でも取引所によってティックサイズが異なることがあります。
また、ティック単位での細かい価格競争により、高頻度取引(HFT)が有利になることがあります。個人投資家は、この点を考慮した取引戦略が必要となります。
ポイントは価格の変動幅を表す単位ですが、必ずしも最小単位ではありません。ティックは取引可能な最小単位を指します。
ピップスは主に為替取引で使われる単位で、通常は小数点第4位(0.0001)を指します。ティックは各商品で個別に設定される最小変動幅です。
代替可能性
ある商品のどの単位も品質が同じで、区別なく交換可能であるという性質のことです。「同質性」とも呼ばれます。この性質が、取引所での効率的な標準化取引を可能にする基盤となります。
コントラクト
コントラクトは、先物取引における標準化された取引単位で、1枚の契約が表す商品の数量を指します。日経225先物なら指数×1,000円、原油先物なら1,000バレルなど、商品ごとに定められた単位で取引され、ポジション管理や損益計算の基準となる重要な概念です。
売付取引
売付取引は、先物やオプション市場において売り注文を出して約定させる取引行為です。価格の下落を期待する場合や、買いポジションを決済する場合に行われます。新規に売る場合は「新規売り」、買いポジションを決済する場合は「転売」と呼ばれ、現物を持たずに売りから入れる点が先物取引の大きな特徴です。
転売
転売は、買いポジション(ロングポジション)を決済するために行う売り注文のことです。買い建てした先物契約を売却することで、ポジションをクローズし、損益を確定させます。利益確定、損切り、満期前の清算など、取引を終了させる基本的な決済行為です。
買付取引
買付取引は、先物やオプション市場において買い注文を出して約定させる取引行為です。価格の上昇を期待する場合や、売りポジションを決済する場合に行われます。新規に買う場合は「新規買い」、売りポジションを決済する場合は「買戻し」と呼ばれ、取引の基本的な行為の一つです。
中心限月
中心限月は、先物市場において最も活発に取引されている限月のことです。通常、期近限月や第一限月がこれに該当し、流動性が高く、売買スプレッドが狭いため、多くのトレーダーが取引の中心とする限月です。市場の価格発見機能が最も効果的に働く限月でもあります。
買戻し
買戻しは、売りポジション(ショートポジション)を決済するために行う買い注文のことです。空売りした先物契約を買い戻すことで、ポジションをクローズし、損益を確定させます。利益確定、損切り、または満期前の清算など、さまざまな理由で実行される基本的な決済行為です。
手仕舞い
手仕舞いは、保有している先物やオプションのポジションを反対売買により決済する行為です。買いポジションは売りで、売りポジションは買いで決済します。利益確定や損切り、満期前の清算など、さまざまな理由で行われる取引の終了プロセスで、ポジション管理の最も重要な判断の一つです。